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世界興行収入2,300億円を記録した映画『バービー』が仕掛けたピンク旋風マーケティングとは?

ピンクのコンバーチブルに乗るバービーとケン、背後には象徴的なバービーのロゴ。
世界をピンクに染めた1枚。ノスタルジーとポップカルチャーを一枚絵で体現した公式ポスター。

概要:『バービー』はなぜピンク旋風になったのか

鮮やかなピンクで作り込まれたバービーランドのセット全景。
ピンクが単なる色ではなく、ブランドコードとして“生きている”世界観。

2023年公開の実写映画『Barbie(バービー)』は、公開前から世界中をピンク一色に染めました。 ワーナー・ブラザースとマテルは、100以上のブランドとコラボレーションを組み、Google検索結果までピンク仕様にする徹底ぶり。バービーデザインの保険CMからバービー仕様のクロックス、そして「バービーランド」を現実世界に持ち込むような体験型施策まで、あらゆるタッチポイントをバービー化しました。

バービーランドの公式ポスター。ピンク一色の世界に立つバービーとケン。
ようこそバービーランドへ。フェミニズムとファンタジーがポップに同居する、ハイパーリアルな世界観。

その熱狂は興行収入にも直結し、公開初週末の世界興行収入は3億5,600万ドルに到達。女性監督作品として史上最高のオープニング記録を樹立しました。 「文化そのものが勝手に宣伝してくれた」と評されるほどのバイラルを生み出し、『バービー』は2023年を代表するマーケティング成功事例となりました。